白猫絵日記

お絵かきしかしない

爆弾を抱えた少女 #2

人生の半分を政府に渡す。それはまさしく人体実験そのものだった。
首にドライバーのような長さ5cmほどのものが3つ刺さっており、その1つを抜きそのドライバーのようなものの先端にある耳かきのような何かを取り出す形をした銀のモノを彼女の耳の穴…いや、耳に刻まれた切り口に入れ白い濃のようなものを取り出す。
その濃はまるで脳の一部のように見えた。
 
爆弾。病名は不明。頭に莫大な濃が貯まり、どこからか吐き出さなければ脳を圧迫し続け動く事も喋る事も考える事も不可能となる。治す事は出来ない。上記は一時の治療でしかない。
 
なぜ彼女がこうなってしまったのは分からないが、政府に渡される前と後では全くの別人のように変わりはてているからだ。それでも高校生時代は美女と可愛いがられていたのだから不思議なものだ。
どこかで聞いた話だか未来を見た者や政府が隠している事を知った人達は世間が知らないような真っ白い部屋に連れてかれ一生、陽の目を見ることなく亡くなるという。彼女も恐らく高校卒業後、そこへ連れてかれるのだろう。
 
おわり
当小説は夢で見た映像が元になっていますので実際には登場人物、地名などは一切無関係です。